オーダースーツの生地はどう選べばよい?初心者におすすめの選び方とは
オーダースーツの醍醐味の一つは自分好みの記事を選べることです。しかしスーツの生地に使われる素材はそれだけでも十数種類あり、糸の紡ぎ方や生地の織り方が違うだけでまったくの別物です。そのため生地選びはオーダースーツ初心者にとっては最初の悩みどころでもあります。そこで今回は、初心者にもおすすめの選び方を紹介します。
スーツ生地の種類
一番分かりやすい選び方は生地の種類で選ぶことです。スーツの生地は素材だけでもさまざまありますが、その中でも代表的なものを紹介します。
ウール
ウールは羊の毛から作られる糸で、スーツに使われる代表的な素材です。ウール生地はその織り方によって平織と綾織の2種類に分けられます。平織はたて糸とよこ糸を交互に一本ずつ交互に重ねる一番基本的な織り方です。丈夫で摩擦に強いという特徴があります。また糸同士に隙間があるため通気性もよい生地です。綾織の生地はたて糸が2本もしくは3本浮いているため、斜めに線が浮き出ているように見えるのが特徴です。通気性は平織よりは劣りますが、その分保温性に優れています。
シルク
蚕の繭から作られるシルクはパジャマなどに用いられる高級繊維として有名ですが、オーダースーツの生地としても人気素材のひとつです。保温性や吸湿性が高いだけでなく、紫外線を吸収するためUV対策にもなります。シルクを混ぜた生地は光沢が美しく高級感のあるスーツに仕上がりますが、デリケートなので手入れが必要な点には注意が必要です。
スーツの生地は素材だけでもさまざま
スーツの記事に使われる素材にはほかにカシミヤやリネン、モヘアなど天然繊維だけでもさまざまあります。またオーダースーツには天然繊維が使われることが多くありますが、ポリエステルなどの化学繊維も選択肢の一つです。それぞれ特徴も違えば肌触りも違うため、実際に触って比べてみてください。
スーツ生地は産地によって違う
スーツ生地は素材だけでなく、生産された産地によっても違いが出てくるものです。たとえばイタリア製の生地は高級感のある華やかでなめらかな生地ですが、イギリス製の生地であれば落ち着いた色合いの厚く丈夫な生地が多くなります。日本製の生地は、どちらかといえば丈夫さの面でイギリス製に近いといわれます。しかし日本製のほうがよりリーズナブルという特徴があります。このような特徴の違いがあるので、オーダースーツの生地を選ぶ際に素材ではなく好みの産地で選ぶという人も珍しくありません。
スーツ生地を選ぶときのポイント
初心者であれば、素材や産地から生地を選ぶというのは少々難しいと感じる人もいるでしょう。そこで生地の実物を見て選ぶ際のポイントを紹介します。
柔軟性
よい生地というものはハンガーにかけておくだけでしわが戻るほど柔らかさと復元力に優れています。柔軟性を確認するには実際に生地をつまんでみてください。しわがすぐに元に戻れば、それは柔軟性に優れたいい生地です。柔軟性のある生地は着心地がよいだけではなく、しわが残りにくいため日頃の手入れも楽になります。
伸縮性
生地の伸縮性はそのまま動きやすさと丈夫さにつながります。伸縮性のない生地のスーツだと動きのひとつひとつが窮屈になって動きにくく感じるでしょう。またぴったりのサイズ感のスーツの場合、伸縮性がないことで着心地悪く感じてしまう可能性もあります。せっかくスーツをオーダーするのならできるだけ長く気持ちよく着たいものです。そのためにも生地は伸縮性のあるものを選ぶことをおすすめします。
光沢
生地の光沢はスーツの印象を変える大きな要素になります。同じ色で同じ柄の生地であっても、光沢があるものとないものを並べてみるとその差がはっきり見えます。それと同じように、完成したスーツでも光沢の有無や具合によって仕上がりイメージがまったく別物になります。そのため生地は実際に肩に当てて自分の肌の色味との相性を見ておいたほうがよいでしょう。また光の具合でも見え方が変わるものなので、実際に自分が着るシーンに近い明るさの中で見比べたほうがよいでしょう。
季節ごとのおすすめスーツ生地
スーツの生地を選ぶときには、いつ着るのかという点も重要になります。温かい春から蒸し暑い夏にかけてはモヘアやリネンといった薄くて軽い生地がおすすめです。またウールであれば通気性のよい平織の生地を選ぶとよいでしょう。逆に涼しくなってきた秋から寒い冬にかけては、厚くて保温性の高い生地のほうが温かく過ごせます。同じウール生地でも綾織は秋冬用のスーツ向きの織り方です。同じく保温性に優れた別のウール生地もあります。機能性だけでなく風合いも異なるので、総合的に見て季節に合わせた好きな装いを選ぶのがポイントです。
まとめ
スーツを選ぶポイントはいろいろあります。素材で選んでもよいでしょう。原産地で選んでもかまいません。どのポイントで選ぶのかは実際に着る人の自由です。しかし絶対に忘れてはいけない一番のポイントは、自分が気に入るかどうかです。オーダースーツの一番のメリットは自分の好みに合わせた一着を作れることのため、実際に選ぶときには自分が納得のいくものを選ぶようにしてください。