長持ちさせる!スーツに必要不可欠な本革ベルトのお手入れ方法
本革ベルトはスーツの小物の中でも、必須アイテムの1つとされています。スラックスがずり落ちないようにフィットさせたり、ワイシャツの裾が外にはみ出ないよう固定したりするなど、オシャレに見せる以外にも重要な役割を果たすのが特徴です。この記事では、本革ベルトを長持ちさせるお手入れ方法について紹介するため、参考にしてください。
本革ベルトのお手入れに必要なもの
まず、本革ベルトのお手入れに必要なものをご紹介します。本革ベルトのお手入れには、次の3つの道具が必要です。3つとも靴販売店やスーツ販売店で売られているので、ベルトと合わせて購入しておくと便利でしょう。
■馬毛ブラシ
毛が細くて柔らかいため、ベルトのホコリ取りやブラッシングにおすすめです。とくに、梅雨から夏にかけての季節は湿気が多くなるので、ホコリを放置しておくと傷みやカビの原因となります。しっかりブラシでホコリを落としましょう。
■防水スプレー
夏場は汗をかき、急な雨で濡れてしまうなど、ベルトは何かと濡れやすいものでしょう。しかし革は水に非常に弱く、水を含むと変形したり変色したりしてしまう危険性があります。大切なベルトを傷めないように、しっかり防水ケアをしましょう。また防水スプレーは、汚れやゴミの付着を防ぐ役割もあります。ただし、革といってもワニ・ヘビ革には使用できない場合もあるので、使用前に確認が必要です。
■革用クリーム+布
革ベルトのお手入れで一番重要なのは保湿です。クリームを塗って保湿することで、革に柔軟さとしなやかさを与え、乾燥によるひび割れを予防できます。なお同じ革でもヘビ革やワニ革、スエードなどの起毛革には使用できないため、注意が必要です。また、革によってはシミができる原因にもなってしまうので、まずは目立たない場所で試してみてください。
本革ベルトのお手入れ方法
本革ベルトのお手入れにかかる所要時間は、約10分です。簡単なのですぐに終わるでしょう。ここでは、具体的な本革ベルトのお手入れ方法や流れを紹介します。
ステップ1.馬毛ブラシでホコリを落とそう
まずは馬毛ブラシで、金具やベルトの表面、ステッチ部分に付いたホコリを優しく落とします。とくに、ベルトの表面はボコボコしていて小さなホコリが溜まりやすいので、しっかり落とすことで仕上がりにも差が出るでしょう。
ステップ2.クリームを薄く塗って伸ばそう
布に革用クリームを付けて、ベルト全体に薄く伸ばします。クリームによっては少量でもよく伸びるので、付け過ぎには注意しましょう。クルクルと円を描くように伸ばすと、ムラのない状態で仕上がります。
ステップ3.防水スプレーで濡れ対策をしよう
お手入れの最後に使うのが、防水スプレーです。クリームが浸透してきたのを確認したら、ベルトから20~30cmぐらい離して吹きかけます。これで、お手入れは完了です。
番外編1.スエード革のベルトをお手入れするには?
基本的な流れは同じですが、クリームは革用クリームではなく、スエード用ミストを使います。スエード用ミストの特徴は、スエードに栄養補給することで手触りや風合いを復活させてくれる点です。また、構造的に水が染み込みやすいため、防水スプレーは必須でしょう。
番外編2.ワニ・ヘビ革のベルトをお手入れするには?
ワニまたはヘビ革のベルトをお手入れするには、少し注意が必要です。専用の道具を使わないと、お手入れしているつもりが、却ってベルトを傷めたり寿命を縮めたりしてしまう結果になってしまいます。基本的な手順や流れは同じですが、クリームと防水スプレーの段階で気をつけなくてはいけません。まず、クリームや防水スプレーは、爬虫類専用のケアアイテムを使う必要があるのです。また、クリームを塗ったらしばらく自然乾燥させ、乾いた布で優しく拭いておきましょう。
保管方法にも気を付けよう
お手入れが終わった後のベルトですが、保管方法にも注意が必要です。適した場所で保管することで、長持ちさせられるでしょう。
直射日光は避けよう
革製品は直射日光を当てると、乾燥や変色、劣化を招く恐れがあります。そのため保管する際は、直射日光の当たらない場所にしましょう。また湿気もよくないので、風通しのよい場所がおすすめです。
ドライヤーは絶対にNG!
革製品は水に弱いですが、雨などで濡れた時に焦ってドライヤーを当てることは絶対にやめてください。急激な乾燥で革の中の油分が抜け、ひび割れてしまいます。また熱による収縮が起きて、型崩れや水シミができる原因にもなるのです。もし濡れてしまった場合は、風通しのよい場所でサーキュレーターを当てながら乾かすことをおすすめします。
スーツの小物として必要不可欠な本革ベルトの、お手入れに必要な道具と具体的なお手入れ方法の流れについて紹介しました。ベルトはスラックスのずり落ちやシャツのはみ出しを防ぐといった機能的な役割はもちろん、革靴と色を合わせてオシャレに見せる効果もある大事なアイテムです。大事に扱って長持ちさせることで、今後にも活かしてください。