オーダースーツに合わせるボタン選びは超重要?ボタンの合わせ方
今回は、オーダースーツに使われるボタンの種類やボタンの合わせ方についてご紹介します。練りボタンや水牛ボタンなどさまざまなボタンがあり、それぞれの特徴や印象についてもお伝えしています。アンボタンマナーについても解説するので、オーダースーツに興味のある人はぜひご一読ください。
ボタンの種類
スーツのボタンには、ジャケットの前ボタン・袖ボタン・パンツの後ろ側のボタン・ピスポケットのボタンがあり、ベストを着る場合にはさらに5~6個のボタンがずらりと並びます。このようにスーツには多くのボタンが使われており、ボタンはスーツの印象を左右する重要なパーツであるといえるでしょう。
そこでここからボタンの種類について紹介します。ボタンにこだわれば、よりすてきで印象的なスーツを作れますよ。ぜひ注目してみてください。
練りボタン
練りボタンとは合成樹脂でできたもの。お手頃価格であることと、丈夫で割れづらいことが魅力です。
さらに加工が簡単で染めやすい素材なので、色柄もの・無地のもの・マーブル調のもの・光沢感のあるものなどさまざまなデザインがあるのもうれしいポイントです。オーダースーツや既製のスーツで使われているボタンの多くは練りボタンタイプのものです。
水牛ボタン
水牛の角や骨から作られた水牛ボタンは、重厚感や高級感が魅力です。天然素材で同じ模様のものがないためオリジナリティを演出できます。
職人の手仕上げで作られることが多いので、クオリティが高く仕上がりが美しいのも人気の理由です。比較的高級なスーツに合わせられることが多いでしょう。熱や水に弱い素材なので、乾燥や水洗いなどの取り扱いには注意が必要です。
貝ボタン
貝ボタンは、白蝶貝や黒蝶貝などの貝殻から作られています。光の当たり具合によってさまざまなきらめきが見られるため、高級感や上品さを演出したい人は注目してみてください。少し割れやすい素材なので、クリーニングの際にはボタンを保護して預けてくださいね。
ナットボタン
ヤシの実から作られているナットボタン。加工しやすく染めやすくもあるため、幅広く使用されています。象牙のような模様や、ボタン一つ一つの柄が異なる点が魅力です。スーツにつけると少しカジュアルな印象を醸し出してくれますよ。
ただし、水分を吸収しやすく、長時間濡らしてから急激に乾かすと割れてしまう恐れがあります。雨が降った日などは早めのお手入れが必要なボタンです。
テーラードボタン
テーラードボタンはなめらかな形とツヤ感がおしゃれなボタンです。独特のツヤ感がカジュアルな雰囲気を醸し出してくれます。そのため、カジュアルジャケットに最適なボタンといえるでしょう。
式典用のスーツにも多く用いられ、色選びに注意をすればビジネス用スーツにも使用可能です。
メタルボタン
金属素材で作られていたり、メタル加工がされていたりするボタンです。制服のボタンに使われることも多いメタルボタンですが、スーツに合わせてもおしゃれに決まります。
無地のものや柄入りのものやいぶし入りのものなどデザインはさまざまで、高級感や重厚感を演出できますよ。金属製の腕時計やアクセサリーと合わせることでコーディネートに調和が生まれます。
一味違った雰囲気のスーツを作りたい人や、色気や渋さを出したい人はぜひチャレンジしてみてください。とくにクラシックな印象のスーツにおすすめです。
皮ボタン
皮ボタンとは皮でくるんだボタンのこと。重厚感のあるツイード素材やベージュ・ブラウンなどの布地を使ったカントリー調なジャケットにぴったりなボタンです。
【シーン別】ボタンの合わせ方
ボタンがあたえる印象でその場その場に合わせたスーツを演出することができます。
パーティーシーンに着るスーツには
結婚式などのパーティーに着ていくスーツには、メタルボタンを候補に入れてはいかがでしょうか。ゴールド・シルバー・アンティーク調・ブラック系などデザインは豊富で、スーツの布地に負けない個性を出すことができます。きらりと光るメタルボタンが華やかな印象を与えてくれますよ。
カジュアルなシーンに着るスーツには
きっちり感を出しすぎたくない、カジュアルなシーンに着るスーツには白いボタンがおすすめです。ホワイトやアイボリーのボタンを使うことで、全体の印象がさわやかになります。
フラワーホールというジャケットの左胸に空いている穴やボタンを縫い付けるセッパ糸も同じ明るいカラーでそろえることで、コーディネートに統一感が出せますよ。
冠婚葬祭やビジネスなど、どんなシーンでも着られるスーツには
シーンを選ばないフォーマルスーツにはブラックやダークネイビーのスーツが多いです。そんなスーツには布地のカラーに合わせた同系色のボタンを合わせてみてください。落ち着きのあるカラーがおすすめです。ただし、ツヤ感の有無など、ボタンの素材の特徴によって印象が大きく変わるので、好みに合わせて素材で遊ぶことも可能です。
アンボタンマナー
アンボタンマナーとは、ジャケットの一番下のボタンは留めないルールのことです。ジャケットの一番下のボタンは「飾りボタン」と呼ばれ、2つボタン・3つボタンに関わらず留めないのが正式なスーツスタイルとされています。
また、座ったときにはジャケットのボタンはすべて外すというマナーもあります。座ったときにボタンを留めたままだと布地にシワができ見た目が悪くなるためです。そのため、座った際にはボタンを外し、立ち上がる際にはさりげなくボタンを留めるのがマナーです。
今回は、オーダースーツに使われるボタンの種類やボタンの合わせ方について紹介しました。オーダースーツに使われるボタンには、練りボタンや水牛ボタンなどさまざまなボタンがあります。
それぞれのボタンの特徴や印象を踏まえて、オーダーしようとしているスーツの布地やそのスーツを使いたいシーンを想像しながらボタンを選んでみてはいかがでしょうか。アンボタンマナーなどのルールも押さえて、さらにすてきなスーツスタイルを楽しんでくださいね。