オーダースーツを作る前に知っておきたい!オーダースーツの基本知識
自分のこだわりをつめこんだ自分だけの1着。そんなオーダースーツをかっこよく着こなしたいと思っている人は多いのではないでしょうか。今回は、オーダースーツを作る前に知っておきたい基礎知識をお伝えします。オーダースーツの種類はもちろん、難しく思われがちなオーダースーツを4つの構成要素に分けてわかりやすく解説しますよ。
オーダースーツの値段と種類
オーダースーツの種類には主に「パターンオーダー」、「イージーオーダー」、「フルオーダー」の3種類があります。それぞれの相場や採寸製法などについて解説します。
パターンオーダー
「パターンオーダー」とは、ゲージ服と呼ばれる既成のサンプルスーツからサイズを調整するもののことで、納期は大体2~4週間です。袖丈や着丈などの長さを調整できます。相場は2~5万円とお手頃な価格なので、オーダースーツをはじめて注文する人におすすめします。
イージーオーダー
「イージーオーダー」は、スーツ作りのベースとなる型紙を選べるもののことで、納期は大体3~4週間かかります。相場は5~10万円で、フルオーダーよりは安価に作れます。袖丈・着丈の長さ調整に加えて肩幅や胸回りなどの幅の調整もできるので、パターンオーダーよりもサイズ調整がしやすいです。
標準サイズのスーツが体型に合わない人ならチェックしてみてください。なで肩やいかり肩の人、筋肉質の人、やせ型の人にうってつけです。
フルオーダー
「フルオーダー」は型紙からオリジナルで作成できるもののことで、納期は4週間以上、値段は20~100万円かかります。とても高価な分、自分の体型にもっとも合うスーツを作れます。体型にフィットするよう細かくサイズを測り、こだわりを詰め込んだデザインがオーダーできます。
仮縫いの際に試着をし、最後の修正を行う手間暇かかったオーダー方法です。好みの一着を作りたい人なら候補に入れてはいかがでしょうか。
生地やオプションで値段が変わる
ここまで、オーダースーツの値段や特徴をご紹介しましたが、オーダースーツは生地やオプションでも値段が変わります。
生地
選ぶ生地によってスーツの印象は大きく変わります。どの生地を選ぶかによって値段が変わることがあるので注意してください。生地の値段は、生産国・ブランド・着用シーズン・機能性などによって異なります。もし高級な生地を選びたい場合には2~3万円程度多めに予算を考えておいてください。
自然な光沢感・柔らかさ・ストレッチ性のある生地を選べば、リーズナブルな生地でも高見えします。好みと予算をしっかり確認しながら生地を選んでみてくださいね。
オプション
オーダースーツのオプションとは、裏地の仕様やボタンなどのことを指します。オプションによってスーツの個性を出せたり、遊び心を加えられたりします。
そんなオプションの種類や違いによって追加料金が発生する場合があるのでご注意ください。たとえば、裏地だとどんな布地にするのか、総裏・背抜きにするのかなどで値段が異なります。
さらにステッチを入れるか、お台場仕立てをするかなどのディテールにこだわれば、その分値段が高くなりますよ。とくにディテールには特殊な縫製技術が必要なことが多いため、値段が大きく異なることも。たくさんのオプションを選びたい場合には、1~2万円程度多めの予算を準備してください。
オーダースーツの構成要素
ここまでオーダースーツの種類や値段についてご紹介してきましたが、いかがでしょうか。はじめてオーダースーツを注文しようと考えている人はまだオーダースーツについてハードルが高いように感じているかもしれません。
ここからは、オーダースーツを4つの構成要素に分けて解説します。なんだか難しく感じるオーダースーツですが、1つ1つの要素に分けて見てみると理解しやすいですよ。ぜひ参考にしてください。
オーダースーツの構成要素(1)生地
スーツの印象を大きく左右する生地ですが、オーダースーツ店が契約する生地業者やブランドは共通していることが多いため、どのオーダースーツ店でも同じ生地を選べることが多いです。そのため、生地にこだわってオーダースーツ店選びをするよりも、店員との相性やスーツのデザインにこだわって店選びをすることをおすすめします。
オーダースーツの構成要素(2)モデル
モデルは大きく3つに分類されます。1つ目は肩パッドが入っていてやや角ばったシルエットが特徴の「ブリティッシュ」、2つ目は肩パッドが入らず丸みあるシルエットが魅力の「イタリアン」、3つ目はストレートなBOX型シルエットが特徴の「アメリカン」です。
それぞれ、「ブリティッシュ」は背が高く細身の人に、「イタリアン」は中肉中背の人に、「アメリカン」は大柄で筋肉質の人に似合うスタイルだといわれています。
加えて、それぞれのモデルによってこなれた印象や信頼感のある印象等を与えられることもあります。そのため、自分の体型に似合うかだけでなく、業種・性格・そのスーツを着るシーンなども合わせて店員と相談してみることをおすすめします。
また、この3つのモデルを基本として各オーダースーツ店が独自のモデルを作成しているため、スーツ店によってモデルが若干異なることにも注目してみてくださいね。
オーダースーツの構成要素(3)詳細デザイン
詳細デザインとはスーツの襟やポケットなどのデザインのことです。スーツのアクセントになったり、個性を表現できたりします。詳細デザインはオーダースーツ店によって異なるものではありますが、基本的に変更できる部分は同じです。そのため、はじめてオーダースーツを作る際に注目すべき要素としては順位の低いものといえます。
オーダースーツの構成要素(4)サイズ
サイズはオーダースーツを注文する上で最も重要な要素です。どんなに高級な生地を使っていても、どんなに詳細デザインにこだわっても、サイズが合っていなければ残念なスーツになってしまいます。
そうならないためにも、今まで着てきたスーツを振り返って自分の体型に合ったサイズ感を把握してからオーダーにいどむことをおすすめします。それが難しければ、採寸をしっかり行ってくれると思える店員に任せてみてください。不安な点は相談し、試着を繰り返すことで、納得のいく一着が作れますよ。
なんとなくハードルが高く思われがちなオーダースーツ。今回はそんなオーダースーツの基礎知識を紹介し、「生地」・「モデル」・「詳細デザイン」・「サイズ」の4つの構成要素に分けて解説しました。4つの構成要素のうち、最も重要なのはサイズです。オーダースーツの一番の魅力は自分の体型に合ったスーツを作れることです。信頼できる販売員を見つけて、相談や試着を繰り返しながら納得のいく一着を作ってくださいね。